世界の防具生産数・年間市場販売数「誰も答えられない問いを、代表に聞いたら即答された話」
世界の防具生産数=年間市場販売数
―― 防具の“世界市場”は、実際どれほど作られているのか
全日本武道具 代表・川辺に聞く
世界で、年間どのくらいの剣道防具が製造されているのか。
この問いに、明確な数字で答えられる人は、実はほとんどいない。
業界関係者に尋ねても、返ってくるのは決まって曖昧な答えだ。
「各工場の生産数を全部足すしかない」
「販売店の出荷数を集計しないと分からない」
「海外生産が多く、実態が見えない」
こうした声からも分かる通り、防具の世界市場は“把握できないもの”と考えられがちである。
そこで今回、この素朴でありながら本質的な問いを、
全日本武道具・日本剣道具製作所 代表・川辺にぶつけてみた。
「そんなの、決まっとるやろ。
これが分からんと、製作所はできない。」
本物の“作り手”にとって、答えはすでに見えているという。
「みんな、製造元からメーカーへ、メーカーから販売店へ、販売店からお客さんへ、
という流れで数を追おうとする。」
「でもな、そこを全部足したら、転売や在庫の移動で、
数字は必ず重なってズレる。」
川辺が見るのは、販売数ではない。
「答えは簡単。見るべきは“製造数”だけ。」
「面金(めんがね)を作っとるメーカーは、世界に実質3社。」
「その3社に電話して、『今年、年間でどのくらい作りましたか』って聞けば、
ほぼ世界の生産数は分かる。」
では、全日本武道具では、実際どれほどの防具を製造しているのか。
「うちは自社工場で、月にだいたい700セット前後。」
「年間にしたら、おおよそ8,000セットくらいになる。」
さらに、委託工場での生産分も年間約3,000セットあるが、
それらはすでに製造元側の総生産数に含まれるため、
市場全体を把握する際には二重に数えることはしないという。
「これで、だいたい全体像は見えてくるやろ。」
販売数は、流通の段階で何度も重複し、ピラミッド状に膨らんでいく。
しかし、製造数は嘘をつかない。
世界の剣道防具市場を知る答えは、
驚くほどシンプルで、そして揺るぎなく明確だった。
(取材・文=広報部)







